Pâte à chou ブラックフォーマル よみもの vol.3

井上保美がずっと大好きなものだけを詰め込んだ「Pâte à chou(パトアシュ)」より、
ブラックフォーマルコレクションをお披露目します。
第3回目は、ジュエリーのおはなし。高塩さんに聞きました。

世界中から石が集まるジャイプール

  • 高塩純子 (たかしお・じゅんこ)
    2001年入社
    インドのものづくりに精通する生産担当

ブラックフォーマルのジュエリーコレクションは、インド北部・ジャイプールでものづくりをされている日本人デザイナーの方と共につくりました。
ジャイプールは数百年以上前から宝石の研磨技術が発展してきた都市で、世界中からジュエリーに使われる石が集まってくる場所です。今回使用している石や金属も、すべて現地で手作業によって加工されています。
仕様については安全性や強度にも配慮して、留め具も含めて工夫しました。チェーンの長さも、試着試験を何度もして、実際に着用したときの見え方や着用感がいい塩梅になるように調整しました。

ひとつひとつ手で加工

「普段使いならシルバーが使いやすいですね。ただブラックフォーマルなので、ゴールドが欲しいなと思いました。あと、パールをやりたい!という思いは最初からあり、シードパールを見つけました。」―やすみさん

ゴールドは南インド産の18金、今では金がかなり高騰しているので貴重です。シルバーはシルバー925を使用しています。最初はピカピカに光っていたのですが、服に合わせて最後の仕上げでニュアンスのあるくすんだ風合いに加工しました。ピアスのキャッチなどの細かな部材も全て同じゴールドとシルバーを使用して、ひとつひとつハンドメイドで丁寧に加工しています。
石は全て天然のものなので、同じ種類でも色の濃淡や表情に個体差があります。今回使用したのは、クリスタルクォーツ、カルセドニ、ピンクトルマリン、カイアナイトの4種類の石と、インドの人々に昔から愛用されている小さなシードパールです。

箱もすべてハンドメイド

「今回は女性のためのラインなので、箱に花をあしらって欲しいとオーダーしました。使っていくうちにお花が取れてしまうこともあるかもしれませんが、それは天然のものなので、どうかご容赦ください。」―やすみさん

ジュエリーが収められている箱は、インドで集めた綿を繊維状になるまでほぐし、水に溶かして一枚一枚手漉きした紙でつくられています。箱にあしらわれた押し花のような花びらも、綿の繊維と一緒に漉き込みました。インドに自生するマリーゴールドなどの花を、現地の女性たちが摘み取ったものです。

箱の中の座布団にはシルクの布にひとつずつ綿を入れて縫い合わせ、手刺繍を施しています。全て手作業です。パトアシュのフランス語のロゴをインドの人が手刺繍しているので、どことなくヒンドゥー語のような雰囲気になっているかもしれません(笑)。どれも少しずついびつなところがあると思いますが、それもご愛嬌として楽しんでいただけたらと思います。

こちらの製品は、下記店舗のイベントにて7月より販売予定です。

伊勢丹新宿
ジェイアール名古屋タカシマヤ
大阪島屋
京都
銀座
阪急うめだ
Badou-R本店
New York Uptown
香港 Star Street
北京 三里屯
Saint-honoré

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