Pauline Maklès(ポリーヌ・マクレス)
海外ゼネラルマネージャー 2008年入社
サントノーレ、サンジェルマン、マレの店長を務め、
パリの店舗展開に大きく貢献。
現在はゼネラルマネージャーとして活躍する45Rヨーロッパの顔。
お気に入りのポイントは、他にはないトーン。
ロールアップしても裏までしっかり濃色なところ、色の落ち方、
ベルトがなくてもヒップでキープされるシルエット。
ガーデニングをするときも、海辺に行くときも、ビジネスシーンでも
スタイリングによって使い分けられて毎日穿けるデニムです。
パリの街でデニムを見ない日はありません。デニムだらけ!
フランスは湿度が低いので気候的にも穿きやすいですし、
デニム専用のドライクリーニングメニューがあるくらいです。
パリの女性にはクラシックでありながらエレガントなシャルロット5が人気です。ストレートでワイドなシルエットに、女性の体形にフィットするウエスト。
このウエストのおかげで穿き心地がよく、フェミニンな印象になります 。
パリの女性は女性らしさをとても大切にしています。
トレンドの体のラインを強調するデニムやハイウエストのデニムは動きにくい。動きやすさと、女性らしさがミックスされたシャルロット5のようなデニムは知る限りどこにもありません。
「デニムを洗わずに冷凍庫に入れて保存する」「デニムを穿いてまず海に入る」など、US発のデニムにまつわる噂がいろいろあるのですが、私はやっぱり自分の体験をお伝えするようにしています。
裏返して30度の水で洗剤を使い、月に3回程度洗います。
洗わずに1年穿きこんでひげや色落ちを作る方もいますが、そうするとバクテリアが糸の繊維を食べて生地そのものが弱くなり、デニムの寿命を短くしてしまうそうです。
試着をする際にヨーロッパの女性が最初に見るのは「後ろ姿」 です。自分の後ろ姿が美しく見えるか、ポケットの大きさや位置も気にかけます。特にシルエットにすごく気を付けていて、「後ろ姿がもっと見たいから、もうひとつ鏡はない?」と聞かれることもあるくらいです。
フランスは、洋服の歴史が長くスタイルが確立しているため、あまり冒険はしません。幼い頃から「これとこれは合わないよ」と親に言われ育ってきました。
わたしたちは45Rの価値を伝えるため、お客さまと深く対話します。
素材について、織機や織りについて、実際の経年変化を見せて、年とともに自分の顔になる、
どんどん良いものになっていくなど、全てお伝えします。
クラフトマンシップという観点でエルメスを例にすることもあります。
2〜3年、それ以上かかることもありますが、
理解を得られて一度着ていただければ、
着心地よさを肌が覚え、必ずまた求めにきていただけます。
一人でも多くのお客さまに45Rの価値を伝えていきたいです。
私が45Rを知ったのは20年以上前、ニューヨークに住んでいたときのことです。45Rのお店を見つけてデニムを購入しました。お香や藍インディゴの匂い、打ち水によって清められた店内の石畳、そして手による仕事を施された服への哲学、お店の中がまるで劇場のように感じられて、強く心を打たれました。
服の裏や後ろを大切にしているわたしたちは、仕様に想いを込めています。中でも、後ろのセンターベルトループは特別です。
ユニークな名前が付けられた45Rのデニム素材。厚いものから薄くて軽いものまで、幅広くオリジナルデニムを取り揃えています。
わっしょい!わっしょい!日本の祭の衣装といえば、法被。わたしたちの法被は10年以上前にBadou-R本店で「祭」をはじめたとき、祭を盛り上げる祭り野郎の晴れ着としてあつらえたものです。
その頃はワンピースばかり着ていてデニムの接客が苦手でしたが、だんだんとデニムやメンズライクな着こなしにチャレンジするようになりました。
デニム祭でより多くのお客さまにわたしたちの想いを届けるため、瓦版の発行が決まりました。
大胆に施されたパッチワークや華やかに描かれた刺繍とスタッズは思わず見惚れてしまうほど。デニム祭にて限定販売する遖加工デニムを紹介します。
神様にお参りする姿や、畳に正座をする凛とした姿。日本の景色に馴染むソーバーを創ることは、第二章のはじまりとともに向き合ってきた1つの課題でした。
デニムの新作が出ると必ず購入する。持っているデニムは70本以上。初代デニムマスターの異名を持つ社内無類のデニム好き、あっぱれ部の後藤健太(ごとうけんた)さんに話を伺いました。
ブルルルルルルッ、ブルルルルルッと、針を動かすミシンの音が、お店の奥から聞こえてきます。
わたしたちのホワイトデニムは温かみを感じる素朴な白、夏服とも冬服とも相性が良く、着まわしのきくオフホワイトです。
「Rの刺繍が大好きです」あるお客さまがわたしたちに下さった大切な言葉です。
45Rのお店にいらしている方には「祭」をご存じの方も多いと思います。血を滾(たぎ)らせ、全員一丸となって取り組む祭はわたしたちの伝統行事。そして、デニム祭のシンボルとなるのが三種の神器です。
デニム第二章のはじまりに、5種類のかたちを揃えました。
「墨に五彩(ごさい)あり」という言葉があります。墨だけで描く水墨画では、書道の墨汁のように濃い色から水のように薄い色まで、墨の濃さによって色彩を表現します。
デニムは基本よく洗います、茶色くなるのは嫌なので。買ってから3か月だけはヒゲをつけるために洗わずに穿き込みますが、それからは1回穿いたら洗います。
たくさん穿いて歩いたデニムは、穴があいたり、裾やポケット口が擦れたり。長く付き合ったデニムは、ウエストが少しきつくなったり。
45Rのデニム創りに欠かせない重力織機。日本で現在稼働しているのは数台のみ、世界的にも注目されるとても貴重な旧式織機です。