デニム記録
45R

デニム成長記録 第3話

Pauline Maklès(ポリーヌ・マクレス)
海外ゼネラルマネージャー 2008年入社
サントノーレ、サンジェルマン、マレの店長を務め、
パリの店舗展開に大きく貢献。
現在はゼネラルマネージャーとして活躍する45Rヨーロッパの顔。

  • 45周年限定のシャルロット5(納戸納戸)

お気に入りのポイントは、他にはないトーン。
ロールアップしても裏までしっかり濃色なところ、色の落ち方、
ベルトがなくてもヒップでキープされるシルエット。
ガーデニングをするときも、海辺に行くときも、ビジネスシーンでも
スタイリングによって使い分けられて毎日穿けるデニムです。

パリの街でデニムを見ない日はありません。デニムだらけ!
フランスは湿度が低いので気候的にも穿きやすいですし、
デニム専用のドライクリーニングメニューがあるくらいです。

パリの女性にはクラシックでありながらエレガントなシャルロット5が人気です。ストレートでワイドなシルエットに、女性の体形にフィットするウエスト。
このウエストのおかげで穿き心地がよく、フェミニンな印象になります 。
パリの女性は女性らしさをとても大切にしています。
トレンドの体のラインを強調するデニムやハイウエストのデニムは動きにくい。動きやすさと、女性らしさがミックスされたシャルロット5のようなデニムは知る限りどこにもありません。

「デニムを洗わずに冷凍庫に入れて保存する」「デニムを穿いてまず海に入る」など、US発のデニムにまつわる噂がいろいろあるのですが、私はやっぱり自分の体験をお伝えするようにしています。
裏返して30度の水で洗剤を使い、月に3回程度洗います。
洗わずに1年穿きこんでひげや色落ちを作る方もいますが、そうするとバクテリアが糸の繊維を食べて生地そのものが弱くなり、デニムの寿命を短くしてしまうそうです。

試着をする際にヨーロッパの女性が最初に見るのは「後ろ姿」 です。自分の後ろ姿が美しく見えるか、ポケットの大きさや位置も気にかけます。特にシルエットにすごく気を付けていて、「後ろ姿がもっと見たいから、もうひとつ鏡はない?」と聞かれることもあるくらいです。
フランスは、洋服の歴史が長くスタイルが確立しているため、あまり冒険はしません。幼い頃から「これとこれは合わないよ」と親に言われ育ってきました。

  • 10年経っても色褪せず味わいが増す藍比古(縄文)デニム

わたしたちは45Rの価値を伝えるため、お客さまと深く対話します。
素材について、織機や織りについて、実際の経年変化を見せて、年とともに自分の顔になる、
どんどん良いものになっていくなど、全てお伝えします。
クラフトマンシップという観点でエルメスを例にすることもあります。
2〜3年、それ以上かかることもありますが、
理解を得られて一度着ていただければ、
着心地よさを肌が覚え、必ずまた求めにきていただけます。

一人でも多くのお客さまに45Rの価値を伝えていきたいです。