Collection Spring 2022

二〇二二 はる

あとがき

 2022年は、45rpm studio創業45周年の年です。たった一度しかないことなので、この年ばかりは「長いお祭り」のように過ごしたいと思い、いろいろ準備しています。
 始まりは4月5日です。9月8日に葉山の店をオープンし、翌年1月23日が最終日。大きな柱は葉山の海岸沿いに新築する、見ようによっては灯台のようでもある新しい店(「海」の本店)ですが、ほかにも井上保美が30年ほど前に手がけていたブランド「パト ァ シュ」を一年限定で復活したり、本を作ったり──など、12の分科会を設けて準備を進めています。
 そうした「祭り」のさきがけとなる、2022年春のテーマは「大切なもの」。これまで「スタンダード」と呼んで精選してきた製品を改めて吟味し、柱としました。メンズとレディースの境をなくして基本はユニセックスに、服の種類も半分以下にしました。その一方で、大幅に増やしたのはサイズです。デニムパンツとTシャツは、お相撲さんでも着られそうな大きさまで用意しました。また、ほぼすべての服が0から5番までサイズ展開しています。この業界ではまずなかったことかも知れません。
 そうした理由は、着心地のよいサイズ感というのは、人それぞれなのは当然として、同じ人でも年齢により、そして気分によっても変るからです。サイズ展開が少ないと、どうしても「着る人を選ぶ」ブランドになってしまう。これまでも繰返してきたように、45Rのモットーは「老若男女、国籍問わず」の服作りです。仮に自身のサイズ感が変化しても、いつも45Rには着たい服がある──そんな安心感を抱いてくれたらとても嬉しい。そして、そうしたありかたこそが、正真正銘のスタンダードではないだろうかとも思うのです。
橋慎志