デニムものがたり
45R

ユニオンスペシャル

ブルルルルルルッ、ブルルルルルッと、
針を動かすミシンの音が、お店の奥から聞こえてきます。

45Rのお店でデニムの裾上げをするのは
「Union Special(ユニオンスペシャル)」とペイントされた古いミシン。

塗装は所々剥げて鉄の素材が剥き出しになり、長年染み込んだ油の匂いを感じるミシンです。

45RにあるUnion Special社のミシンは、アメリカの黄金時代に膨大に必要だったワークウェアを大量生産するために生まれた、裾縫い専用のチェーンステッチミシン。

このミシンで縫われたデニムの裾は生地がよじれて波打ち、
「パッカリング」といわれる色落ちのコントラストが生まれます。

この粗削りで愛嬌のあるパッカリングこそ、憧れだったヴィンテージデニムと同じミシンで縫われた証。
数えられるほどしか国内に存在しないともいわれる貴重なミシンですが、わたしたちは14台の「Union Special」を集めて揃え、
最後の仕事をしてから皆さまにデニムをお渡ししています。