デニム祭
45R

瓦版の印刷

デニム祭でより多くのお客さまにわたしたちの想いを届けるため、瓦版の発行が決まりました。
45周年のフォトブック『45有』でも使用した活版印刷で作りたいと、プロジェクトを進めてきました。

今回の瓦版では、江戸時代の木版印刷を参考に、ドイツの印刷機を使った凸版多色刷りを使用しています。
17〜18世紀に隆盛を極めた江戸時代の木版印刷技術は、西洋でも同様に金属板を使った活版印刷として広がっていきました。
まさに東西の印刷文化のクロスオーバーです。

少し大きめのB4サイズで活版印刷できる工房を探し、たどり着いた大阪にある印刷工房。職人の安部さんが出迎えてくれました。ピカピカに磨きあげられた重厚な印刷機たちが、今なお現役で稼働している工房です。

色ごとに凸版を配置し、ローラーを綺麗に拭きあげて、インキをセットしていきます。デニム祭りのロゴは特色の藍色でプレス。

湿度で紙は伸縮する為、刷り具合や色味、版ズレなどのこまめなチェックは欠かせません。嵩高(かさだか)の紙へ、すっと染み込んだ藍色がとても美しいのです。

「今日は静電気が多く出ているからね」紙送りが少しでも滞ると、サッと印刷機を止め、調整し再開させる安部さん。この重厚な機械を軽やかに操る職人の姿がありました。

ぜひ、瓦版を手にとって触ってみてください。
撫でるように触ると、硬い凸版で乗せた色の立体感が伝わるはずです。
デニム祭の会場はもちろんのこと、その期間中は全国のお店で瓦版を配ります。
皆さまにお届けできることを楽しみにしています。