「墨に五彩(ごさい)あり」という言葉があります。
墨だけで描く水墨画では、書道の墨汁のように濃い色から水のように薄い色まで、
墨の濃さによって色彩を表現します。
濃
焦
重
淡
清
わたしたちのインディゴも一色ではありません。
デニムでいえば、染め上がったままの深いインディゴ、濃(のう)が最も濃い色で、
そこから順番に、洗い加工をかけてアタリを出した焦(しょう)、
さらに加工して色落ちさせた重(じゅう)、
も〜っと白くなるまで色落ちさせた淡(たん)、
最後にダメージ加工まで入れて仕上げた清(せい)と、
元は同じデニムと思えないほどのグラデーションを表現できます。
それを担うのがデニムの加工職人。
「シェービング加工」で文字通りサンドペーパーを使って生地を削ったり、
「次亜(じあ)加工」で脱色剤を使って生地を擦ったり、
座った時にできるシワやポケット口の擦り切れなど、
想像力を働かせながら、まるで本当に誰かが穿いていたようなストーリーをデニムに描いていきます。
そしてこの先はご自身で穿き込み、洗い込むことで、
移り変わるインディゴの五彩を楽しんでいただけます。
大胆に施されたパッチワークや華やかに描かれた刺繍とスタッズは思わず見惚れてしまうほど。デニム祭にて限定販売する遖加工デニムを紹介します。
わたしたちのホワイトデニムは温かみを感じる素朴な白、夏服とも冬服とも相性が良く、着まわしのきくオフホワイトです。
たくさん穿いて歩いたデニムは、穴があいたり、裾やポケット口が擦れたり。長く付き合ったデニムは、ウエストが少しきつくなったり。
デニム祭でより多くのお客さまにわたしたちの想いを届けるため、瓦版の発行が決まりました。
45Rのお店にいらしている方には「祭」をご存じの方も多いと思います。血を滾(たぎ)らせ、全員一丸となって取り組む祭はわたしたちの伝統行事。そして、デニム祭のシンボルとなるのが三種の神器です。
その頃はワンピースばかり着ていてデニムの接客が苦手でしたが、だんだんとデニムやメンズライクな着こなしにチャレンジするようになりました。
45Rのデニム創りに欠かせない重力織機。日本で現在稼働しているのは数台のみ、世界的にも注目されるとても貴重な旧式織機です。
神様にお参りする姿や、畳に正座をする凛とした姿。日本の景色に馴染むソーバーを創ることは、第二章のはじまりとともに向き合ってきた1つの課題でした。
デニムの新作が出ると必ず購入する。持っているデニムは70本以上。初代デニムマスターの異名を持つ社内無類のデニム好き、あっぱれ部の後藤健太(ごとうけんた)さんに話を伺いました。
デニム第二章のはじまりに、5種類のかたちを揃えました。
「Rの刺繍が大好きです」あるお客さまがわたしたちに下さった大切な言葉です。
デニムは基本よく洗います、茶色くなるのは嫌なので。買ってから3か月だけはヒゲをつけるために洗わずに穿き込みますが、それからは1回穿いたら洗います。
ブルルルルルルッ、ブルルルルルッと、針を動かすミシンの音が、お店の奥から聞こえてきます。