デニムものがたり
45R

藍染めのベルトループ

服の裏や後ろを大切にしているわたしたちは、仕様に想いを込めています。

中でも、後ろのセンターベルトループは特別です。
角度をずらし斜めにつけている理由は、ミシンが発達していなかった時代の名残。
縫い代が厚くなってしまうため、斜めに縫製をしていました。
また、物資の少ない時代、目立ちにくい真ん中のベルトループは、
別の生地を使用していたそうです。

先人たちの工夫に着目し、わたしたちらしさをひとさじ加えました。
裏に赤いセルビッチラインが見えるセンターベルトループです。
たったひとつのベルトループのためだけに織った、藍のセルビッチテープを使用しています。

糸の芯まで染料が浸み込んだ藍のデニムは、インディゴとひと味違った色落ちをしていきます。
藍の経年変化はインディゴに比べてとても時間がかかるためです。

買ってから、お客さま自身に育てていただくデニム。
長い付き合いの中で楽しみのひとつになればとても嬉しいです。